本日、㈱バイセルテクノロジーズさんとお話させていただきました。
バイセルさんは、着物買取業界ナンバーワンの企業さまです。
https://www.buysellonline.jp/
タンスの肥やしになっている着物市場って巨大市場と言われています。
「タンスの肥やし」となった着物や帯を必要な方へ循環させる。これを実現させてくれるのが、「リユース着物市場」「リサイクル着物」という中古市場です。
着物は「中古品」の中でも特殊な意味合いがあるのが、「想い」と「時間」がのっている物なので、なかなか処分できないということがあります。
着物の買取に行く先々で、それぞれの着物に対する想いを聞きます。
ぞんざいに扱ってほしくない。
誰かのお役に立ってほしい、という気持ちも皆さんに言われます。
そうですよね。わかります。
その買い取られたお着物たちがどのように「循環」されているのか。今回それを見学させていただきました。
全国から集まる着物は、年間100万点にもなるといいます。
そのお着物が仕分けされ、百貨店の催事品、オンラインショップ品、業者さんへの卸品と振り分けられていきます。
シミがあったりして「リユース」としての価値がないお着物は、着物としてではない加工品(端切れだったり)として、着物以外の用途として販売されます。
この「着物としてではない加工品になる着物や帯」をモンゴルに生地として輸出し、民族衣装「デール」として再生するプロジェクトを実施されています。現在はコロナで輸出制限がありますが、これまで130万トン以上の着物がモンゴルに輸出され、再活用されています。そのモンゴルでは、障がいのあるお子さまのいる母子の仕事として提供され、お子さんとお母さんが一緒に作業できるということで喜ばれていたとのこと。素敵ですね。
障がいのある方の雇用というところでは、切手の買取もされているのですが、その切手の仕分け作業を身障者の方にしてもらっていました。
まさにこれからの社会が移行していくであろう「循環型社会」を実現されている会社さんです。
そして、今回、
「着物セラピー」の、障がいのある方に向けた振袖を諦めないでほしいという取り組みにご賛同いただき、このバイセルさんから振袖と帯の提供をしていただきました。
最初にも書きましたが、着物買取屋さんに連絡される方は「この着物がどなたかのお役に立ってほしい」という想いでお売りになられています。
「着物以外の用途」としてでも生かしてもらえるのは嬉しいですが、できれば「着物として」誰かを笑顔にできたらより嬉しいと思います。
そんなお着物たちを生かしていけることに、私もワクワクしています。
本来着物が得意としている「循環型社会」実現に、我々も寄与していけたら嬉しいです。